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スター・ウォーズのディズニー3部作とは何だったのか

新作公開の度に賛否を呼ぶスター・ウォーズ。ルーカスの作り出した伝説とも言える「オリジナル」、公開直後は賛否が分かれるも同じく伝説入りした「プリクエル」。

ディズニーが新たに生み出した「シークエル」は、時代の潮流を感じさせる中で今まで以上に大きな話題を呼んだ。そして、エピソード1〜9の全てを包括するスカイウォーカー・サーガ完結作として『スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け(エピソード9)』が公開された。

今回は、シークエルとは何だったのかを過去の作品も交えて考えながら、作品に込められたメッセージを検討していく。

スター・ウォーズ映画全作品のネタバレあり。また、筆者は映画のみしか履修していない。

 

 

たみふるDのエピソード1〜8の感想は以下の記事へ

スターウォーズ映画の感想全部書く - Think with Entertainments!

 

シークエル3部作の功罪

シークエルは『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』、そして『スカイウォーカーの夜明け』の3部作。各々の評判を改めて整理してみることにする。

『フォースの覚醒』

公開:2015年冬

監督:J.J.エイブラムス

シークエルの駆け出しとなった本作は、概ね好調な滑り出しに見える。ストームトルーパーの道を外れる決心をしたフィン、パイロットのポー、そして部品収集を稼業とするレイの3人の関係は新鮮。フィンのライトセイバーシーンなどは、「すべての者がフォースを使える」ように思わせる演出として機能、新しいスター・ウォーズとなった。それだけでなく、過去作品をリスペクトしたシーンも多数あり、ファンを熱狂させた。カイロ・レンのキャラクターも、闇落ちならぬ「光落ち」を予感させる雰囲気があり、ダークサイドのキャラクターとしては印象的な役回りだった。

一方で、スター・ウォーズファンだというJ.J.の気質が裏目に出たか、この作品はしばしば「『新たなる希望』の焼き直し」だと揶揄されることもあった。ファンサービスもあくまでファンサービス、機嫌取りに過ぎないとする声もある。また、スノークとカイロ・レン率いるファースト・オーダーは「敵として脅威になり得ない」ともされた。つまり、弱すぎる。

監督について

J.J.の作風は「ミステリーボックス」と呼ばれるもので、「とある核心を最後まで隠し、それを明かす過程を物語とする」ものである。つまり、ミステリーボックスの中に入っているものを想像し、最後に取り出すのが物語であると考えている。この作品で、物語の核心は「スカイウォーカーの地図」。これを探すまでの過程を描くべく、その途中随所にファンサービスを差し込む余裕は大いにあったと考えられる。

 

『最後のジェダイ

公開:2017年冬

監督:ライアン・ジョンソン

傑作にして問題作。

本作では、ルーク・スカイウォーカージェダイの存在を徹底的に時代遅れの忌まわしき存在として描いており、そこに新たなスター・ウォーズ観を生んだ。「衝撃のスター・ウォーズ」を作ろうという心意気が強く感じられ、衝撃的展開や繰り返されるどんでん返しに忙しい作品だ。スター・ウォーズ作品に新しさを求めていた人々にとってすれば、これ以上の驚きはなかったはずだ。

一方で問題もある。その内容故、オリジナルが大切にしてきたルークの正義像を大きく歪めていたし、スター・ウォーズにあり得ない描写も多いと言われた。そして、3部作の真ん中、繋ぎの作品であることも影響し、全体的に事態は深刻化、ハッピーエンドと言い難い作品になった。ポーグなどのキャラクターの登場は、ディズニーのお小遣い稼ぎとも言われた(グッズ化しやすいため)。

何はともあれ、本作は前作で築いた作品と逆の方向へ走ってしまったのだ。ファンサービスに対しテーマ改革、懐古ストーリーに対し革新ストーリー。いつものスター・ウォーズに対し衝撃のスター・ウォーズと……。

監督について

ライアン・ジョンソンは、作品『LOOPER/ルーパー』で日の目を浴びた監督だが、その監督歴はあまり長くはない。どんでん返しを詰め込む作風であると言われ、作品の粗を潰すことよりも全体としてのスケールを意識しているのかもしれない。J.J.とは対照的である。この点で、シリーズ作品であるところのスター・ウォーズとは相性が悪かったか。

 

『スカイウォーカーの夜明け』

公開:2019年冬

監督:J.J.エイブラムス

シークエル完結、スカイウォーカーの物語完結である。監督は『フォースの覚醒』のJ.J.に戻り、従って作風も戻った。

何より大きいのは「大波乱の3部作をよくぞ完結させてくれた」ということだ。後述する粗こそあるものの、なんとか綺麗に収めようとしてくれたJ.J.を称賛する声は多いだろう。カイロ・レンの成長記も閉幕し、レイの生まれの不明は長らくの敵であるパルパティーンと結びつけられた。そして、フォースの表裏を描き、アナキン・スカイウォーカーの役目をしっかりと継ぐこととなった。そして、これまで消えたジェダイの声も観客とレイを勇気づけた。

一方で、『最後のジェダイ』が描ききれなかった部分を詰め込んで製作した分、内容はスピーディーかつごちゃっとしたものになった。パルパティーンの唐突な登場などがそれだ。また、『フォースの覚醒』に予感させた誰もがフォースを使えるような世界観からは離れ、別の意味での血筋の解放に向かった。これを「結局は血筋じゃん」と言う場合もある。なお、『フォースの覚醒』同様ファンサービスの過剰さにも言及がある。ランド・カルリジアンの嬉しい登場も、それ自体には必然性がないということだ。

そして、最後にレイが名乗る名前「レイ・スカイウォーカー」についても否定的な声がある。パルパティーンの名を受け入れるもよし、「ただのレイ」と名乗るもよしだったはずだ。

監督について

「おかえり、J.J.エイブラムス!」と言う声も多い。彼の今作は、スター・ウォーズへの愛に溢れていて、なんとか完結へと向かった。しかし、そこに残ったしこりは大きい。J.J.には描きたかったエピソード8もあったはずだし、そもそもこの3部作自体の無計画さを批判する声もある。

最後に、ジョージ・ルーカスが思い描いた9部作構想とは一体何だったのか、誰もが気にしていることだろう……。

 

「シークエル」とは何だったのか

シークエルに最後まで付き纏った問題は「過去作品をどう扱うか」である。例えばJ.J.の作風は「オリジナルの焼き直し」であったし、ライアンのものは「過去作品の否定」であると捉えられかねない。

ここで私が思うに、シークエルとは次のツイートに集約される。

TamifuruD on Twitter: "スターウォーズ7-9は、懐古主義なのではない。スターウォーズ7-9が扱うテーマが懐古主義なのである。それはちがう。"

これは一体どういうことか。

 

時代は変わった

新3部作において大きなポイントとなるのは「監督」と「時系列」である。

先ず「監督」は変わった。1〜4はジョージ・ルーカスであり、5と6は監督こそ異なるものの彼の手の届く範囲で作られた。しかし、7と9はJ.J.エイブラムス、8はライアン・ジョンソン

そして、「時系列」は次のように変化する。プリクエルの作品の18年後がオリジナルであり、オリジナルの30年後がシークエルだ。

つまり、プリクエル〜オリジナルはジョージ・ルーカスの現役世代、その後は一回り下の世代に移行しているのである。これは、監督においても、ストーリーにおいてもである。

プリクエル(約13年間)

〜間18年間〜

オリジナル(約4年間)

*ここまで36年間

〜間30年間〜

*ここまで66年間

シークエル(1年間?)

ここから、シークエルとは先代を見る作品であり、プリクエルやオリジナルとは一線を画す措置が取られていることがわかる。それは、総括する監督や作品イメージが変われば作品内での価値観が変わるからではないだろうか。

 

過去を追う『フォースの覚醒』

先ず、『フォースの覚醒』時点においてレイとフィンは「フォース」「ジェダイ」「ルーク・スカイウォーカー」などの単語を伝説だと投げ出している。そして、ハン・ソロからそれが事実であることを知らされる。ハンはオリジナルからのキャラクターだが、当時はフォースを信じていなかった。そこから彼の中では価値観の転換が生じていたらしい。

次いで、カイロ・レンはダース・ベイダーに憧れを抱く暗黒面の者として現れる。カイロ・レンがベイダーのどこに憧れていたのかは詳しく描かれていないが、暗黒面もまた過去を見る人物が現れる。

そして、マズ・カナタからルークのライトセイバーを渡されるも拒むレイは、一度伝説に触れることから逃避したものの、最後にはルーク自身へとライトセイバーを渡す役回りになる。ここでも、彼女が過去を見る描写が詳しくなされる。

このように、『フォースの覚醒』はそもそも、作品の類似性だけでなく徹底的にオリジナルを意識した作りになっていることは明らかだろう。

では、フォースの覚醒とは何だったのだろうか。それは、過去と現代が出逢い、そこに新たなインスピレーションが生まれる瞬間だ。レイはフォース、或いはルークの存在と出会うことで過去を自覚し、それらが今の自分とどう関係するのか過去を追いかけることになる。

 

過去に迷う『最後のジェダイ

『フォースの覚醒』では、レイが見た過去をルークが捨てる場面から始まるし、カイロ・レンも自身のマスクを捨てる。

一方で、今作でのフィンやポーの行いは、「最後まで希望を信じて戦う」必死さのようにも見える(安全策を知らない大博打とも取れるが……)。結局彼らはいいところ無しだが、今作で最も行動に迷いがなかったのは彼らであったろう。このように、キャラクターによって過去を信じる者、信じない者と現れるのが本作だ。

そして、こうした姿は『クローンの攻撃』や『シスの復讐』後半で描かれるアナキンとも通ずるところがある。彼もまたジェダイというものを考えた1人であり、事実『シスの復讐』ではジェダイの不信感を拭いきれず暗黒面へ堕ちた。思えば、ルークやヨーダはプリクエルもといシークエルで「ジェダイは正義」と信じて止まなかった人物だ。ジェダイの偏りに気付いたのはフォースのバランスを保つ者とされたアナキンが最初であり、それを追う形でルークやヨーダもそれに気が付いたと言える。

過去を……

「信じる派」──レイ、ポー、ローズ

「信じない派」──ルーク、ヨーダ、カイロ・レン、フィン

ここにおける過去とはジェダイの正義性と、レジスタンスについてであるが、こうして見てみると、オリジナル世代がジェダイを拒んでいる点が面白い。また、アナキン自身は長らく「信じない」スタンスでベイダーを名乗っていたわけで、そこにカイロ・レンが重なってくる点もある。

さらに、カイロ・レン自身についてとくに見てみると、彼は前作の終盤からソロの名を拒むようになっている。これもまたひとつの過去の否定であると言えよう。

象徴的なのはフィンである。そもそも『フォースの覚醒』時点でストームトルーパーという過去を否定した人物であり、一貫してこの立場にいるのだ。

最後のジェダイとは、誰のことであろうか。ルークの霊体化によって、残るジェダイはレイのみとなったとするのが自然な流れだろうか。それとも、カイロ・レンのジェダイへの復帰を匂わせるタイトルであろうか。ここに於いて最後のジェダイとは非常に曖昧な言葉であった。そこには、最後を位置付けるにあたってのレイとカイロ・レンの迷いが問題になってくる。

 

過去を選ぶ『スカイウォーカーの夜明け』

さて、いよいよ本作『スカイウォーカーの夜明け』だ。本作において重要になるのは過去を「選ぶ」ということだ。これに関しては非常にわかりやすい。

最後にはレイが、レイ→レイ・パルパティーンの名を経てレイ・スカイウォーカーを名乗る。これはレイが「自身の血筋を捨て」、「ジェダイの道を選ぶ」結果である。対照的にカイロ・レンは「シスとしての道を捨て」、「ハン・ソロの息子という血筋を選ぶ」のである。

さらに、ポーは作中で何度もこれまで共に戦ってきたレジスタンスを「捨てる」か「選ぶ」かという悩みに苛まれ、最終的には「選ぶ」。

フィンは『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』と一貫してファーストオーダーとの決別を考えている。過去を「捨てる」人物だ。

このように、『スカイウォーカーの夜明け』では、過去に悩みつつもそこに決着をつけるシーンが描かれる。では、スカイウォーカーの夜明けとは何だったのか。

レイがジェダイを継ぐことで、スカイウォーカー家のルークとレイアがマスターとしての役割を終えたこと、即ちもといレイがレイ・スカイウォーカーの名を名乗ることがそれであろうか。

または、スカイウォーカー家のアナキンがベイダーと名を変えても成し得なかった「大切な人を救う」という行為がカイロ・レンによって行われ、アナキンがジェダイを下りた経緯が果たされたことも意味するだろうか。さらに、アナキンに関して言及すれば、レイというパルパティーンの子孫、即ちシスの暗黒卿の子孫がジェダイへと成り代わり、ジェダイを肯定しつつも中立的な立場を得たことが、アナキンのフォースにバランスをもたらす役割の完成を意味するのだろうか。

 

スター・ウォーズEP9「トレボロウ版」とは何だったのか

スター・ウォーズEP9「スカイウォーカーの夜明け」は、本来J.J.エイブラムスではなくコリン・トレボロウが製作する予定だったという。

コリン・トレボロウの『スター・ウォーズ エピソード9』、ストーリーの詳細が判明 | 未知領域

この作品はDuel of the Fates(運命の決闘)という名が付けられており、そこに幾つかの異なる点が見られる(「運命の決闘」は筆写訳だがこれを用いる)。

①レイはフォースのライトサイドとダークサイドを受け入れて新たなジェダイとなる

②レイの両親を殺したのはカイロ・レン

この二点について議論していく。

‪まずひとつめ。スター・ウォーズは、プリクエルであれだけジェダイを「正義と副作用を併せ持つ不完全な集団」として描いた。アナキンという、形こそ歪なもののそれに気づく者が現れた。『最後のジェダイ』でルークとヨーダが遅れてそれを悟るのも面白い。‬トレボロウ版の優秀な点はここにある。‪

『スカイウォーカーの夜明け』のストーリーを採用するならば、『最後のジェダイ』では『フォースの覚醒』で示された「誰もがジェダイになれる説」を推し進めるべきだった。或いは、EP9がジェダイ負の遺産と暗黒面の必要性を認めるべきだった。この後者が「運命の決闘」だったのだ。

次にふたつめだが、ベン・ソロの扱いは『スカイウォーカーの夜明け』の方が美しい。彼をダークサイドから戻すのはジェダイでない男、そして実の父親のハン・ソロである。また、前述した通り、最後にレイを救って霊魂化する点において、アナキンが彼の愛した妻のパドメを救おうとした点に回帰している。アナキンはダークサイドに落ちたが、カイロ・レンはそこから脱して目的を達成したと言える。「運命の決闘」では、カイロ・レンは最後まで悪役となるが、ベイダーを踏襲した彼がそのような流れを汲むのは些か不自然である。

 

ディズニー3部作とは「スター・ウォーズルネサンス」物語である

かつて、中世イタリアのフィレンツェで人々は、物語の再生を望んだ。キリスト教に支配された世界観から脱出し、人間を中心にした芸術「人文主義」が台頭した現象こそ「ルネサンス」である。

この時期、フィレンツェの人々が参考にしたのはギリシア文化である。その当時、キリスト教は存在せず、文化への影響は少なかった。哲学が最高学問とされ、世の中の本質であるところの「万物の根源」を探す活動が営まれた。こうした土壌で生まれた文化は、キリスト教支配からの脱却を謀る彼らにとってみればすがりたい藁であった。

しかし、それは幻想に過ぎないのだという。まず第一に、彼らはギリシア文化とローマ帝国文化を混同していた。そして、ローマ帝国時代とは正に、キリスト教の価値観が認められつつある時代だった。第二に、ローマ帝国文化とはあくまでギリシア文化を模倣したものに過ぎなかった──ある意味では、それ自体がルネサンスであった。

話は中世に戻る。フィレンツェの人々は、こうして歪んだギリシア文化を採用していた。例えば建築の分野では、ギリシア時代には柱を中心とした建築が生まれ、「コリント式」「イオニア式」などの様式が誕生したが、ローマではこれを大きく流用していた。唯一の遺産はアーチとドームであった。これらを一緒くたに「過去の栄光」ととりまとめ、復興を目指したのが「ルネサンス」である。

では、スター・ウォーズルネサンスとしてのシークエルはどんなものだろうか。スター・ウォーズルネサンスは大きく分けて「映画ルネサンス」「物語ルネサンス」に分けられる。

まず前者の「映画ルネサンス」。文化の担い手はフィレンツェの人々からディズニーの人々、つまりJ.J.エイブラムスやライアン・ジョンソンたちへと変わった。そして、ギリシア文化とはオリジナルであり、ローマ帝国文化とはプリクエルなのである。

監督たちはこれらから何かしらを学び、スター・ウォーズ様式を生み出した。J.J.エイブラムスは「物語」と「ルーツ」を学び、ライアン・ジョンソンは「独創性」と「革新」を学んだ。そうして生まれたものは、「スターウォーズだがオリジナルとプリクエルのキメラ」であり「ギリシア文化とローマ帝国文化の折衷」であったというわけだ。

例えばジェダイについて考えてみよう。オリジナルにおいてはベイダーを倒す正義として描かれる。しかしプリクエルでは、アナキンのダークサイドへの暗転を擁護するかのように、中立的な立場で時に悪を演じる。ディズニー3部作ではこの目的とジェダイの立ち位置を履き違えていたのではないか。J.J.エイブラムスは前者の「ジェダイ正義論」を取っていたし、ライアン・ジョンソンは「ジェダイ中立論」を取った──どちらも『スター・ウォーズ』だが、どちらも『スター・ウォーズ』ではない。

次に「物語ルネサンス」について。今度はフィレンツェの芸術家→レイやカイロ・レン、ポーなどであり、ギリシア文化とは「事実」、ローマ帝国文化とは「伝説」である。繰り返しになるが、『フォースの覚醒』でレイやフィンはハン・ソロから、ジェダイとルークの伝説が本当であると聞く。一方でカイロ・レンはルークに裏切られた(と感じた)上、祖父のベイダーに憧れを抱いてしまう。彼らは過去の「伝説」を再現しようという中で「事実」気付かされ、そこに自分たちの想いや文化を乗せていく。この「事実」と「伝説」のギャップが物語を動かし、レイとカイロ・レンの戦いを主導するのである。そして、そこから新たに何を生み出すかということに関して、キャラクターたちは踏み込んでいくことになり、それは正に「過去の時代を追い求めて、独自のアレンジとともに文化を再生する」行為だ。

レイはルークの伝説が事実であったことをその身を以て証明する。また、パルパティーンという悪の存在も。カイロ・レンはベイダーという伝説を尊敬しながらも、大事な者を救うという思いをついに達成することで、観客は「そう!ベイダーはこういうやつなんだよ!」と気付く(レイとベンが愛し合っていたかは別として……)。この物語は「伝説と事実から目を背けずに、それらを折衷して、新たな文化をつくりだす」映画なのである。

 

おわりに

度々批判の的になるスター・ウォーズのディズニー3部作。しかしそこに込められた思いは確かにスター・ウォーズのそれであり、ファンを尊重したものであったと改めて気付かされた。

最後に、「スター・ウォーズ」の新作が批判されるのはシークエルの時も同じだったらしいと新参ファンの私は聞く。

スター・ウォーズを好きになって間もない私だが、過去の映画から新しい論調を生み出したいと思って書いた本ブログ、お楽しみ頂けたでしょうか。

スターウォーズ映画の感想全部書く

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』に向け、エピソード1〜8もといスター・ウォーズ・ストーリーの2作品を鑑賞。1-3と6、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は1回、他は2回鑑賞の感想について。当方はスター・ウォーズ素人であり、趣味で楽しむ個人の考察の域を出ないメモだが、スター・ウォーズ全体像に関する感想の1サンプルとして参考になればと思う。

【全作品ネタバレあり】

【EP9の感想は別の記事に】

 

目次

 

たみふる的評価ランク

ローグ・ワン→3→2→9→4→6→5→7→ハン・ソロ→1→8

 

プリクエル・トリロジー

エピソード1/ファントム・メナス

あまり好きではない部類だが、好きな部分も多い作品。私の中では『トイ・ストーリー2』に近い感覚。

ストーリーの全体はクワイ=ガン・ジンが主導しているが、エピソード4を踏襲してダース・モール戦に散る。

何故苦手かと言われると、CGの甘さや好みのキャラクターがいないことなどが挙げられるが、好みのキャラクターがいないまま進むストーリーほど苦痛なものはない。え?ジャー・ジャー?

ただ、グンガンの街は先にスター・ツアーズを利用して訪れていたから好きだったし、猫をかぶるパルパティーンの出立はかなり見ていてハラハラする(この時点でパルパティーン=シディアス説はあまり隠す気ないんじゃないかというほどムード満点)。ポッド・レースのシーンのアナキンのお手柄も気持ちいい。

この作品は評論家サイドの評価もあまり良くないらしいが、まあ、納得よね。

 

エピソード2/クローンの攻撃

めっちゃ好き。

EP2は「クローンの攻撃」とタイトルがついているが、やはり何と言っても思春期アナキンの共感性の高さは見過ごせない。パドメ・アミダラとの恋に悩み、母の悪夢にうなされ、ジェダイ・マスターたちからは散々コケにされるEP2である。アナキンが天才故に悩むシーンに長く割かれており、作品自体の出来がどうよりは、たみふるに刺さったよね、うん。

無論、オビ=ワン・ケノービの1人旅もオビ=ワンの頼もしさが溢れ出ていて最高。クローン・トルーパーを作る惑星カミーノの住人は不気味で、宇宙人としての個性もあるし、ジャンゴ=フェットのミステリアスな存在感も、EP1のモールに通ずる部分がある。

アナキンは確かにキモいけど、あのキモさが逆に安心感になり、アナキンの純真さを物語っている。私は、必要なキモさのように感じた。

そして、ラストのジェダイ騎士集合シーンは本当にすごい。ジェダイ全盛期の面影を感じられるし、EP4での身の潜め具合を想起させることも促す。ライトセーバー戦としての迫力もあり、アナキンの姿も勇ましく魅力的なシーン。

 

エピソード3/シスの復讐

個人的な最高傑作。EP2と悩むけど、やっぱりEP3かもしれない。

成熟しきったアナキン、不信感に駆られるアナキン、キレるアナキン、ダース・ベイダーのすべてを1作品に集結させ、その間も上手く繋いでいる。この作品の何よりの凄さは、ジェダイ・マスター達の言っていることが「表面上正しいが疑いたくなる内容」であることに尽きる。ジェダイを正義ではなく、善悪の二面性で捉えることはとてもアナキン的であり、フォースバランサーとしてアナキンがダークサイドに落ちる必要性を感じさせる。太陽を見ながらパドメを想うシーンも泣ける。スター・ウォーズにおいて太陽はスカイウォーカーの象徴だし、スカイ=空、ウォーカー=駆けるってそもそもそういうことかも。

ムスタファーでのオビ=ワンとの一戦も美しく、意義のあるものだし、終始2人の台詞には説得力とエネルギーがある(オビ=ワンはアナキンの教え方が下手って?それを言っちゃだめ)。

私個人は、自分の能力と想いを操りきれないものの、真の正義について苦悩していくアナキンの姿がとても好きなので、後のベイダーよりもアナキンの方が好きな節がある。パルパティーンの誘いも巧みで、彼の腹黒さが露骨に露わになっているのでスター・ウォーズ総括ヴィランとして魅力的である。

 

スター・ウォーズ・ストーリー

ハン・ソロ

ハン好きでもってるが別にスター・ウォーズではない感じがする。やはりその最大の理由はフォースがほぼ登場しないからで、冒険活劇として面白いものの可もなく不可もなくな仕上がり。上にはたみふる的評価ランクがあるが、この作品は丁度ゼロ地点にあたり「観るなら観るけど、自ら観たいとは志願しないレベル(こうみると、EP7が映画としては最も好感が薄いもののまだ名シーンがあるし、EP1とEP8は寧ろ「みたくない」部類)。

懸念された「ハリソン・フォードじゃないハン」問題に関して、ハン役のオールデン氏の演技は別に気にならなかった。ただ、「このシーンがいいのよ!」という展開があったわけでもないので、そういう意味ではイメージに残っていない。

ストーリーも内容は覚えてない。スター・ウォーズを忘れて、普通の1作品として観るなら面白い。

 

ローグ・ワン

スター・ウォーズ最高傑作。EP4の思い出を想起させつつ、新たなスター・ウォーズを創り上げ、随所に新たなる可能性を示唆していた高度な作品である。

アーソ家をめぐるストーリー、銀河の存亡がかかった中にも親子愛と義務感が描写される。

だが何より本作の主役は脇役であろう。帝国軍ロボットのK-2SOは、毒舌かつ強力なな味方であり、ゲイレンの帝国軍を裏切る姿と重なる。チアルート・イムウェは、フォース感応者のジェダイでなくともフォースを“使える”ことを証明した人物であり(実際は使ってないのだが)、同時にアジア人役者が演じているからそこには絶大なロマンと支持が集まる。シークエル・トリロジーがやろうとした(と度々評価される)「新しいスター・ウォーズ」「帝国を裏切った同盟軍メンバー」「誰でもフォースは使えるかも?」は既にこの作品ですべて答えが出されている。そのためシークエルのメッセージはさらに別の場所にあると思われる。

古くからのファンと新規顧客を取り込むスター・ウォーズとしてまさに理想の形であり、この上ない最高傑作だろう。

ちなみに、たみふるはピクサー製作の『レミーとおいしいレストラン』『インクレディブルス』シリーズ、『カーズ2』が大好きだが、それと同じくマイケル・ジアッキーノが楽曲を製作。すき。

 

オリジナル・トリロジー

エピソード4/新たなる希望

原点にして頂点。2と3は個人的な思い入れ、EP9は唯一映画館で観ているとすると、ナンバリング作品で1番ということになる。上の作品に押し出されてこの順位なのが本当に惜しい。

ベイダー登場の美しさ、序盤のタトゥイーンでのグダグダも2回目の鑑賞ですぐ気にならなくなった。オビ=ワンのミステリアスな姿、彼がベイダーに殺されるシーンは非常に熱い。彼の師匠クワイ=ガンはアナキンを見込んで死んでいったように、オビ=ワンもルークを見込んで死んでいった点、暗黒面に落ちたとはいえ再びアナキンと対峙し、彼に負けたことでアナキンがついにオビ=ワンを越えた点、クワイ=ガンの提案、ヨーダの教え、潜伏期間の修行で身につけた霊化技術を見られる点は熱い。

また、ハンの登場も格好いい。この頃はまだレイア姫にセクハラしてない、1番格好いい時期(???)。

そして、モス・アイズリー港でのあの神曲も忘れられない。印象的なシーンの多い映画。

 

エピソード5/帝国の逆襲

好きなシーンと嫌いなシーンの別れる映画(ルークとヨーダの話は全体を通して苦手)。

この話のメインはやはりランド・カルリジアンの登場と、ベイダーが自身の素性を明かすシーン。

ランドは自身の利益を追い求めつつも正直で約束を守る男。側からはクズに映るが、そこには明らかな彼の哲学が感じられるので大好き。ベイダーが契約を破ったことで早くから反乱軍に寝返る様子は本当に商売上手な見切りのうまさがある。

ハンが冷凍されてしまうシーンも好き。彼が彼自身の魅力のみならず男としてレイア姫を大切にする魅力を持ち合わせた瞬間。“I know.”とか言えんやん。自信家のハンが、冷凍されるとあの顔になるのもまた寂寥感がある。

そして、ベイダーの告白シーン!!このシリーズ最大の衝撃であり、史上最大の名シーン。アナキンがEP3でパドメを誘ったのと同じ手口だが、彼が最後まで自身が正しいと思っていたことがわかる(事実、ヨーダなんかより余程まじめだよ(禁句))。

 

エピソード6/ジェダイの帰還

魅力的なシーンが盛り沢山で、どこから語ればいいのかわからない。

とりわけ印象的なのは、ベイダーとルークのストーリーが一本通りながらも、ハンとレイアの恋の進展も同時進行していること。ベイダーがシディアスを投げ、アナキンに戻るシーンで泣きそうになっちゃう。駄目だろあれ。

イウォークが参加する地上戦も、ハン、レイア、チューバッカ、ドロイドの個性が各々出ていてよかった。

最後のアナキン追悼シーンで完全に泣きます。さようなら。この映画だけ評価の語彙力めっちゃ低いな。

 

シークエル・トリロジー

フォースの覚醒(エピソード7)

先に、懐古主義的だと批判される本作だが、私はそうは思わない(詳しくはEP9感想記事で)。

ディズニーが製作したスター・ウォーズということでよく思われていないが、普通に面白いと思う。ポー・ダメロンとフィンのコンビ、ミステリアスな新主人公レイ、そしてキレキャラのカイロ・レン。ちなみにカイロ・レン推し。

ただ、いいところも悪いところも特にイメージがないというのが実際のところである。ストーリーが空洞化していてイマイチ何も入ってこなかった。印象的なのはハンとベン・ソロの掛け合いシーンのみ、か。あれだけ飄々としていたハンが映画ではじめて実直になった瞬間であるようにも感じられ、彼の根の良さが垣間見えたのはよかった。

また私個人が本作監督のJ・J・エイブラムス監督が好きだというのも好きな理由に入る。

 

最後のジェダイ(エピソード8)

個人的に最も受け入れ難い。この作品について私が出来ることといえば、ライアン・ジョンソン氏の作風とスター・ウォーズの性質が合わなかったという擁護だけである。

彼の作風は、作品内に大量のトラップを設置して“It's a trap”したあとで、ひとつの映画内に大量に爆破する作風なので、スター・ウォーズのようなキャラクターの雰囲気を大切にする映画とは合わないのである。

内容には……触れないでおくよ()

Voice of the Sea【東京ディズニーシー 非公式音声ガイド】

Voice of the Seaは、東京ディズニーシー非公式の音声ガイドです。

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冒険とイマジネーションの海──東京ディズニーシーを楽しむ全く新しい方法を、ディズニーファンの私TamifuruD(たみふるD)が提案します。

 

目次

 

Voice of the Sea​とは──

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冒険とイマジネーションの海、東京ディズニーシー。そこは、私達に無限の想像力と知識欲を与えてくれる「旅する美術館」。

このような発想の基、ディズニーファンであるたみふるD自らが東京ディズニーシーの音声ガイドを作成致しました。

それこそ、「海の声──Voice of the Sea」なのです。


Voice of the Seas【ディズニーシーの楽しみ方を革新する】

音声ガイドのメディアイメージ

 

 Concept

Voice of the Sea

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東京ディズニーシーが長く大切にして来た言葉「海の声を聞け」。「あなたにとって本当に大切なもの」を心に問う「海の声」にちなんでVoice of the Seaと名付けました。背景となる物語を知ることで、あなたの想像力が更なる飛躍を遂げ「あなたの本当に大切なもの」に辿り付く事を願います。

 

物語を鑑賞し、芸術を冒険せよ。

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東京ディズニーシーとは正に、旅する美術館。私達に癒しと感動、深層までの思索、飽くなき探究心と知識欲を与えてくれるのです。

──そのような思想から生まれたのがVoice of the Sea。世界の歴史物語を自由に見て周り「鑑賞」し、芸術の渦中を「冒険」しましょう。

 

海の「イロ」を知る。

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東京ディズニーシーの醍醐味はやはり、自ら物語を発見し、その先に想像を巡らせること。そのことを踏まえVoice of the Seaでは、敢えて詳しくなりすぎないことを選びました。

真実はその先にとってあります。たみふるDが「イロ」を授けますから、是非「カタチ」を探してみましょう!

 

How to use

Voice of the Seaの3手順

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①マップを見て、指定の順路を進む

②各ポイントの番号の音声を再生

Point イヤホンは片耳に装着すると、パーク内の雰囲気も楽しむことができます

③ガイドと共に、景色やディテールを楽しむ

Point 歩きスマホは危険ですので、音声を聞く際は注意しましょう

 

Number

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すべての音声には、固有の番号が振ってあります。

パークを歩きながら、マップ上の対応する番号を再生すると、解説がアナウンスされる仕組みになっています。

 

Maps

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七つの港についての地図が用意されています。マップ上には、再生すべき音声の番号と順路がシンプルな仕組みで付記されています。

 

Compass

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各々の番号は1, 2, 3, 4…と連続していますが、その番号に収まらない「Compass (コンパス)」という項目があります。​このコンパスは各港にひとつずつ存在し、通常の番号では明かされない港全体の物語について紹介します。

 

Comments

ミステリアスな水門/KTタバ 氏

•その世界の時代背景に合わせて私たちが同じ時代にいるような感覚を与えてくれる解説
•そして、解説自体も演者の1人として存在しているので、公式で設定されている内容がそのまま解説に取り入れられているのが魅力だと感じました。
•その世界におけるゲストが何者かを分かりやすく伝えているのは素晴らしいと思います
•物事の流転や変化が目に取れることをゲストに伝えるのも個人的にすごく好きでした

〜中略〜

とても良い音声ガイドでした!

冒険とイマジネーション

私たちの生きる現実と過去

この双方の切り口から様々なものをディスカバーできるので、重厚にも手軽にも楽しめてひとつのエンターテインメントとして確立できていると思います!

楽しんで聞けました!ありがとうございます

ラグビー合宿低浮上の水門(KTタバ) (@KT_TDRNautilus) on Twitter

 

Korin❤︎ 氏

本当の博物館の音声ガイドみたいで世界観に入り込めてすごくよかったし、BGS初心者の私でもわかりやすかったです!イタリア語やラテン語、建築様式などにも触れて説明してもらえたのでパークの作り込みの深さや素晴らしさに気づくことが出来ました☺️今まで何度もパークに足を運んでいますが知らなかったこと、気づかなかったことをたくさん発見できたのでもっとBGSを知りたいなと思わせて貰えました!とても完成度が高くて、是非ランド版も作って欲しいなと思ってしまいました( o̴̶̷᷄ ·̫ o̴̶̷̥᷅ )笑 たくさん楽しませて頂きました!ありがとうございましたm(_ _)m

𝐾𝑜𝑟𝑖𝑛❤︎ (@miamimaihama) on Twitter

 

Kai 氏

内容は素晴らしいです!聴けてとても嬉しかったです!とても濃い内容ですが、一つ一つのBGSが要約されてるので飽きずに聞けました!

とても細かいところを見ないと絶対にできない内容だと感じました。また、知識の量がとても豊富だと感じました。とても聴きやすく話されている且つ本人にしっかりと知識が入っているのでこちらもすんなりと話が入ってきました。これを商用でそれなりの金額で売り出したとしても私は何も言わずに買うと思います。

それくらい素晴らしいと感じました。

Compassの内容もとても素晴らしく、そのテーマポートについてしっかりとわかりやすく伝えているので、初めてくる方やBGS初心者にもとても伝わりやすい内容だと思いました!Compassを聞けばそれぞれのテーマポートの内容がわかりました。

ただ、付け加えるとしたら、PDの部分が他のテーマポートより少なく感じたので、もう少しあってもいいのかなと思います。また、ミスアイの部分も他とは設定が全く違うと思うので、さらに深くした方がタミフルさんの好き具合が伝わると思いますwまた、ケープコッドもなかなか情報が出回っていないので難しいと思いますが、あそこだけでCompassを作ってもいいと思いました。あそこも奥が深いですからね。アメフロとひとつにしておくのはもったいないと思います。

しかし本当に素晴らしいと思います。

貴重な体験をさせて頂きありがとうございました!長々と失礼しました。

Kai (@tataki0) on Twitter

 

Download

Voice of the SeaはDropboxデータです。

​​このページの一番下にあるリンクから、Dropbox用のファイルを発見し、自身のスマートフォンDropboxに保存しましょう。

 

配布データの一覧

配布ファイルの内容は以下の通りです。

1. 画像

フォルダ名「Maps」

→ファイル名「00. マップの見方.jpg」──マップの見方を解説したものです。(全1枚/jpeg)

→ファイル名「99. テーマポート.jpg──各テーマポートのマップです。(全10枚/jpeg)

2. 音声

フォルダ名「Voices」

→ファイル名「C9 - テーマポート名.mp3」──Compassの項目です。(全7番/mp3)

→ファイル名「99 日本語タイトル/English Title.mp3」──音声データです。(全43番/mp3)

3. テキスト

ファイル名「利用に際し.pdf」

本ページ「Download」に記載の「配布データの一覧」「利用に際し」と同内容のものです。(全1ファイル/pdf)

 

利用に際し

1. データの取り扱いについて

Voice of the Seaは、Dropboxで配布されるコンテンツ本体を除く、すべてのページへのリンクを歓迎します。

Voice of the Seaにおいて、Dropboxで配布されるコンテンツ本体の、私的使用を除く二次配布を許可しません。

2. コンテンツの製作者について

Voice of the Seaの全コンテンツは、東京ディズニーシー東京ディズニーリゾート、株式会社オリエンタルランド様とはなんら関係がないことをお知らせします。

3. コンテンツについて

Voice of the Seaは意図的に、ディズニーパークとしてのストーリーと実際の史実を混同する形で製作されています。

Voice of the Seaは製作時において、正確性のあるデータ根拠を参考としています。これは具体的に「自明の事実」「東京ディズニーリゾートが公式に発表する・した内容」「実際の研究・論文」「人口に膾炙した内容」などを指します。しかし、万一誤りや誤解を招く表現が見られる場合は、製作者へご連絡ください。

4. その他

Voice of the Seaにおいて、製作者のたみふるDをはじめ、全ての製作者は収益を得ておりません。

コンテンツ内にマーメイドラグーンの「アンダー・ザ・シー」に関するマップが存在しないことは、技術的な問題であり、データに異常はありません。ご了承ください。

本ページの「配布データの内容」「利用に際し」は、配布データ内にも同じ内容を記載しています。

 

Voice of the Seaのダウンロードはこちら!

Dropbox - Voices - Simplify your life

 

Voice of the Seaのウェブアプリ

Voice of the Seaをスマートフォンのアプリケーションさながらに動かせるウェブアプリが誕生しました。ホーム画面に追加してお楽しみください。

Voice of the Sea

 

Credits

Special Thanks

本コンテンツ製作に尽力してくださった方。

みずき──マップ製作者として

東京ディズニーシーのストーリーを愛し、日々その伝道に情熱を注がれる方。Voice of the Seaにおける「マップ」は、彼とたみふるDが執筆する東京ディズニーシー非公式ガイドブック“Worldwide Story on Tokyo DisneySea”と同様のものを使用させて頂いた。

みずき@C97 3日目南ヒ10b (@MIZUKI11180409) on Twitter

 

例のアレ──音声データ調整者として

東京ディズニーリゾートにおいては、音声やBGMの録音活動をしておられる方。パークコンテンツの録音・編集の経験を通して、Voice of the Sea全体の音声データの調整に寛容な協力を頂いた。

例のアレ: (@Bcl_winds) on Twitter

 

カルン──正確性の審査員として

東京ディズニーシーのストーリーを研究し、パーク全体において圧倒的な情報圧を誇る方。誠実且つ端的なアドバイスを求めるべく、内容に不備や誤りがないかを確認して頂いた。

カルン (@Karun_CBR) on Twitter

 

Special Voice

たみふるD以外によるVoice原稿

No.08 商店街/Street......Written by カルン

​​メディテレーニアンハーバーのイル・ポスティーノ・ステーショナリーからエンポーリオまでを旅する。製作は原稿チェックのカルン氏であり、多数ある施設を綺麗にまとめてくださった。

 

No.17 ​ハドソンリバー/Hudson River......Written by カルン

アメリカンウォーターフロントを流れるハドソンリバー沿いの施設をフィーチャーした内容。製作は原稿チェックのカルン氏であり、ユーモアに溢れた内容でアメリカの航海文化を楽しめる仕上がりに。

 

〜〜〜

 

【2019/11/24/12:00】公開

【2019/11/28/21:00】Commentsを更新

【2019/12/09/17:50】Commentsを更新

【2019/12/21/22:46】Commentsを追記・更新

【2019/12/22/13:57】一般公開の特報を公開・YouTubeリンクを添付

【2019/12/24/18:25】Download内の「配布データの一覧」を更新

【2019/12/25/00:00】Voice of the Sea一般公開(Merry Christmas!)

【2019/12/25/13:47】How to useにPointを追記

【2019/12/27/17:31】ウェブアプリ公開

「東京ディズニーシーの新“海”釈──世界革命」要項

たみふるDが主宰を務めるむずかしいオフ会の第3回として実施される「東京ディズニーシーの新“海”釈──世界革命」についてです。

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目次

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⓪「東京ディズニーシーの新“海”釈──世界革命」

常日頃から私たちを楽しませてくれる東京ディズニーシー。しかし、ほんの少しの視点の違いで見えるものは全く異なってくるのです。本会ではたみふるDが、東京ディズニーシーの全く新しい視点を捉え、ご紹介します。

また、この思想は舞台を東京ディズニーシーに留めず、世界全体へと波及していきます。日常を過ごす際の特別なヒントを、七つの海から発見しましょう。

 

①開催について

日時

2020/01/04

10:00〜10:30…フリートーク(A面/30min)

〜12:30…メインショー(120min)

〜13:00…フリートーク(B面/30min)

トータル(180min)

場所

東京都・JR東京駅近辺

参加方法

基本的に、形式の変更は受け付けておりません。

①事前申し込み:600円【既に締切りました】

参加申し込みはGoogleフォームのみです(このページのこと)。
座席や資料は必ずご用意できる上、メインショーでのアクティビティやトークには積極的にご参加頂けます。

締め切りは2019/12/31/12:00です。

【定員に達したため、既に締め切りました】

②思いつき申し込み:500円

ここの他、当日09:45までに、たみふるDのTwitterにダイレクトメッセージを頂くことでも申し込みができます。
座席や資料の用意は可能な限り行われるものの、あくまで保証するものではありません(その場合立ち見か)。
また、人数・開始時刻を過ぎたなどの都合につき入場をお断りすることもあります。

新たな申し込み形式(むずかしい話)

これまでのむずかしいオフ会は、事前に頂いた参加希望数に応じて会場を決めたあと、参加者(たみふるDを含む)で会場費を等分していました。これは、主宰(たみふるD)が一切の収益を得ないという利点の一方、参加費が変動するという不利点を伴いました。

今回は、事前申し込み人数によって会場を決定した後、参加費を一律として運営します。そのため、主宰(たみふるD)が収益を得る或いは損害を被る一方で、皆様に参加しやすい価格を提案できています。

形式の変更は、たみふるD個人の活動方針(以下)によるものです。

TamifuruD@12/25音声ガイド-C97 on Twitter: "もし今後私個人が2次創作物を有償で頒布する場合、売上と出費がおよそ0円になることを前提として提示する予定。 YouTubeの収益化が通るならば、BGS・クロニクルはナシ、自論や経験とノウハウはアリとして「パーク」と「自身」の知的財産について分別化を図る。概要欄に収益化しているか否かを記載。"

 

②内容について

テーマは「7つの海」。私たちを形作る固定観念から旅立った私たちは、7つの港を巡り、最後に「世界革命」を目指します。各々の港では「東京ディズニーシーとは何か」を探る物語が展開され、それぞれが独立した個性を持ちつつも、全体として繋がったものになります。

 

〜フリートーク(A面)〜

航海準備しながら雑談します。早く来てくれるとそのぶん長く話せるというやつ。質問コメント、異議申し立てやバトル、差し入れやその他イロイロお待ちしてます。

 

出発「世界革命と表現力」

物語の始まりは「表現力」。グローバル化し、多様性の求められるこの世界において、大切とされてきた「表現力」。私たちはこの力とどう付き合っていくべきでしょうか?

第一港「TDSのための、TDL再解釈」

【クロニクル】の港。TDSが生まれるに至った経緯を、東京ディズニーランドから紐解くと共に、TDLとは一体何だったのかを再解釈します。

第二港「TDSとは『TDLよりも初心者向け』である。」

【パーク構造論】の港。しばしば「ランドのほうが楽だよ」と言われるものだが、それは真か偽か。様々な事例からTDSの新たな側面を洗い出す。

第三港「TDSとは『ファミリーエンターテイメントの新提案』である。」

【パークビジョン】の港。大人向けと称されたTDSは、近年低年齢層の取り込みを図るように見受けられる。人々はこれを「ファミリーを取り込みたい」と評価するが、その姿は本当に近年「のみ」のものなのか?

第四港「TDSとは『日常』である。」

【パークコンセプト】の港。TDSを「旅のパーク」と形容できることは誰の目から見ても明らかだ。しかし、たみふるDはその先に「日常」を見る。その経緯とは。

第五港「TDSとは『ディズニーの苦悩』である。」

【ディズニー】の港。オープン時から、ディズニーでありながらディズニーに拒絶反応を起こしていたTDSだが、そこにはディズニーの苦悩があった。東京ディズニー固有の「フランチャイズ」が現出した「ファンタジースプリングス」を解釈。

第六港「TDSとは『日本文化』である。」

【日本】の港。世界で初めての海外ディズニーパークを受け、満を持してオープンしたTDS。そこにやってきたのは、アメリカではなく「ニッポン」だったというのは些か都合が良すぎるか?たみふるD個人のエクスタシーが伝わることを祈る。

第七港「TDSとは『何』か?」

【思想力】の港。TDSを捉える全く新たな目。その目はどこにあるのか──イマジネーションだ!冒険とイマジネーションの海とは何か。TDSの新“海”釈をここに著す。

帰郷「世界革命と思想力」

物語は最後に何処に辿り着くのか?私たちがこれまでの生活の中で大きなミスリードを犯していたとしたら?大袈裟に振ってるけど実際は大したことのない、たみふるDの深層にある現代への危機感。

 

〜フリートーク(B面)〜

片付けながら雑談します。利用時間を鑑みて早めに切り上げる可能性が濃厚ですが、会を通しての感想とかお聞かせください。

 

③参加申し込み

申し込みはこちらから!

「東京ディズニーシーの新“海”釈──世界革命」申し込みフォーム

 

④よくあるお問い合わせ

会のシステムについて

Q. 予定が入ったらキャンセルは可能ですか?

A. 可能です。突然の予定ならばやむを得ませんが、不安でしたら「思いつき申し込み」をご利用ください。

 

Q. 座席は決まっていますか?また、座席を参加者が指定できますか?

早く到着された方から先着でご案内します。また、自由席なので好きな席を選べます。

なお、何かしらの事情で早く来られないが座席を指定したい場合、一言頂ければざっくり確保をしておきます(前の方、とか端の方、とか)。

 

Q. メモ、パソコンやタブレットを使用してのメモ、録画や録音は可能ですか?

録画や録音は、特別な場合を除いてご遠慮頂けると嬉しいです(たみふるD個人の心持ちの問題)。媒体問わず、メモ等ご自由に取って頂けます。なお、当日配布の資料にはメモ欄をご用意します。

 

内容について

Q. ディズニーに詳しくなくても参加可能ですか?

A. 是非いらしてください。

 

料金について

Q. 料金は当日の支払いですか?

A. はい。当日現金にてお渡しください。

 

※内容は頻繁な変更の元にあり、修正や中止の可能性は大いにあることを強調しておきます。

Sponsored by 合同会社ジェットコースター

開催にあたり様々な面でご支援頂いております。

 

【2019/11/28/18:02】ページ作成

【2019/11/30/21:02】「開催について」大幅に追記。

【同日21:31】「開催について」について追記。開始時刻変更に伴うタイムテーブルの変更。「思いつき申し込み」の入場について追記。

【2019/12/04/00:48】「開催について」の「参加方法」を具体的に。また、「参加方法について」を「参加申し込み」に変更、申し込みフォームをリンク。

【同日12:38】所要時間を変更。「よくあるお問い合わせ」を記載。

【2019/12/07/16:21】記事のリンクについて解説を記載。

【2019/12/08/15:38】「よくあるお問い合わせ」を追記。また、傾向ごとに分割。協賛頂いた「合同会社ジェットコースター」について記載。

【2019/12/23/23:10】ビジュアル追加。記事のリンクについての解説を削除。「思いつき申し込み」締め切りを告知。「よくあるお問い合わせ」を追記。

Voice of the Seaアイディアキャンペーン

Voice of the Seaの音声解説のうち、一部パートを寄稿できるフォームです。対象を確認し、奮ってご応募ください。採用者には@tamifuru_dより、Twitterでダイレクトメッセージでご連絡します。

①募集期間:2019/10/18〜10/28

②事前に内容を考えておくようよろしくお願い致します。

③採用者は原則、各タイトル1名とし、「採用者なし」の可能性もあることをお伝えしておきます。

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※Voice of the Seaとは?

たみふるDが制作を進めている東京ディズニーシーの音声ガイド。「物語を鑑賞し、芸術を冒険せよ。」をテーマに、東京ディズニーシーを「旅する美術館」として楽しむことを目的としたコンテンツ。2019年12月公開予定。

 

募集中のタイトル

応募はひとつのタイトルから行うことができ、すべてを執筆する必要はありません。

メディテレーニアンハーバー

No.09『商店街』……イル・ポスティーノ・ステーショナリーからエンポーリオにかけて、ポルト・パラディーゾの北側についてのストーリー。

アメリカンウォーターフロント

No.16『ハドソンリバー』……ハドソンリバーもといハドソンリバードック周辺の船舶についてのストーリー。また、周辺に建設された施設などのストーリー(レストラン櫻、ハドソンリバーブリッジ、オールド・アーモリィ・ブリッジを除く)。

③マーメイドラグーン

No.29『アンダー・ザ・シー』……アンダー・ザ・シー内の各施設についてのストーリー(セバスチャンのカリプソキッチン、スリーピー・ホエール・ショップを除く)。

No.31『アバブ・ザ・シー』アバブ・ザ・シー一帯のストーリー。

④アラビアンコースト

No.34『港』……アラビアンコーストの港エリア一帯のストーリー。

 

執筆時のおきまり

①文字数
……530文字程度。前後70字程の調整が可能。文字数は文章としての文字数を取り、音数で数えない。句読点や読点は取らない。
【例】「志願クルーの諸君、こちらはネモだ。」→15文字
②特筆すべき事項
・ストーリー
・プロップス準拠のストーリー
・時代背景に即したストーリー
③書かない事項
・システム
・「アトラクション」「〜という設定」「映画〜に登場」などのメタ事項
④書く際は注意すべきこと
・モデル……「〜がモデルになっている」という説明は「〜を連想させる」「〜に影響を受けている」など書き方に注意。
・文体……基本的には「ですます調(敬体)」。
・文構造……読み上げるということを前提にした、シンプルで聞き取りやすい構造。

 

具体例:No.03『パラッツォ・カナル』

運河を行き交う船を「ゴンドラ」といいます。ここではいくつもの橋がかかっていますが、ゴンドラでくぐれば、同じ橋でも大違い。全く新しい世界を見せてくれます。

パラッツォ・カナルを流れるのは、「カナーレ・デッラモーレ」であり、愛の運河という意味を持ちます。河に浮かぶ赤と白のポールはゴンドラの係留用のものです。

ここで楽しめるのは河の表情だけではありません。壁の方へご注目ください。壁に見られる白い筋は、高潮が来たときの水面の高さを示してくれています。つまり自然が生んだハザードマップなのです。過去、パラッツォ・カナルは2度の被害に遭っているようです。

ところで、パラッツォ・カナルの名前について考えてみると、面白いことがわかります。カナルとはイタリア語で運河のことです。パラッツォは英語のパレスにあたる宮殿のことで、中世からルネサンスにかけて建てられた貴族や王家の邸宅をこう呼びます。ゴンドラの船着場にある数々の紋章は、もしかしたら因果のあるものかもしれません。リストランテ・ディ・カナレットの隣にある白い建物は正にパラッツォで、ゴシック様式ルネサンス様式といった、時代を感じる特徴が見られます。

リストランテ・ディ・カナレットについて付け加えておきましょう。カナレットとはジョバンニ・アントニオ・カナルのことなのです。彼は画家で、精密さ、光と影、そして遠近法を活かしたヴェネツィアの風景画で名を馳せました。

ところで、ゴンドラといえばヴェネツィアを思い浮かべるものです。共和国時代、費用削減法のあおりを受けたゴンドラは、黒塗りに赤い座席の質素なデザインでていちゃしました。それをパラッツォ・カナル、宮殿の運河に浮かべるとはなんとも皮肉なものです。

(660字:これよりも少し短いと良い)

 

応募フォーム

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Voice of the Sea 寄稿フォーム

トイストーリー4賛否両論の理由はアナ雪旋風とストームライダーのクローズにあり?

賛否両論のトイストーリー4から3ケ月ほどが経つが、いかがお過ごしだろうか。少しほとぼりも冷めてきた頃だし、そろそろ考察をしてもよいのではないかと思う(更新が遅れただけ)。

さて、今回の議題は「トイストーリー4賛否両論の理由はアナ雪旋風とストームライダーのクローズにある」という仮説についてだ。たみふるDがこう思うに至った経緯をお伝えしよう。

トイストーリー4にまつわる重大なネタバレがあります。

 

まずは普通にトイストーリー4

正直、今回の作品は私には合わなかったかもしれない。「あなたはまだ、本当のトイストーリーを知らない」と銘打たれたこの作品は、私個人としては「いい香りなのに、色々粗くて勿体無い」というのが正直な印象だ。

「本当のトイストーリー」として目標とされたウッディの自由化は凄くいいテーマ、誰も悪役にしないという意地のあるストーリー、いわゆる「おもちゃ遊牧民」のようなキャラクターの登場は凄く興味をそそられる。おもちゃとごみの間をさまようフォーキー、貫禄の出てきたウッディなどのキャラクターは魅力的だ。

ただし、粗さを感じるのはその過程である。3で私が唯一の欠点としていた「おもちゃは人の前で動けないルールの『だるまさんが転んだ化』」については言うまでもない。明らかに気付くところでおもちゃの動きに気付かない人間キャラクターが上手く作用していないように感じた。また今作は、アナと雪の女王に続くポリコレムービー化の著しい作品でもある。ボー・ピープのキャラクターは強い女性として描かれていたが、言動や行動は単に「嫌味な女性」として印象付けられる。ウッディを早々に捨てるボニーが女の子というもの皮肉である。ポリコレムービー化が成功に傾いたのが実写化した『アラジン』であったというのも踏まえると、これはポリコレ化の副作用ではなく単に作品の力不足である。

音楽の使い方にも無理がある。別段興味のそそられる「いい曲じゃん!」感はあまりなかった。「君のため」は「すべてがストレンジ」とある種カップリングされているように感じるが、これもまた「コンセプトはいいが肝心の曲は……」という印象である。

総括して、わかりやすくまとめるならば、私は「映画批判派」「エンディング賛美派」である。そもそもこれには大きな事情があるのだが……。*1

 

トイストーリー4は何故賛否両論?

では本題である。基本的にこの作品で焦点があたるのは「ウッディがバズや仲間と別れることの是非」である。これは言い換えればウッディが「おもちゃからいきものに変わる瞬間」であり「トイストーリーの終わり」である。

www.rottentomatoes.com

movies.yahoo.co.jp

映画はアメリカの有名なレビューサイトRotten Tomatoesで評論家97%、観客94%が高評価している。一方で、日本はYahoo!映画で☆1が19.7%、☆2と合わせると30.3%という結果だ。レビューの付け方にも文化が現れるとはいえ、日本での評価の低さは目立つ。

私はこの現象に答えを見つけるべく、あの映画の調査に乗り出した。

 

アナ雪は本当に人気作品か?

アナと雪の女王といえば、日本では感動的に売れた作品である。これは自明の事実だと思われる。ひとつの注意書きを加えるならば。そう、「日本では」と。

tsp21.sakura.ne.jp

www.kogyotsushin.com

以上に示したふたつの情報からわかるのは、アナと雪の女王は日本で第3位の興行収入であるのに対し、アメリカでは30位以下にひょっこり顔を出すだけだという点である。

また、Wikipediaでは以下のようにも書かれている。

国内で上映された映画で興行収入が200億円を突破したのは1997年の『タイタニック』、2001年の『千と千尋の神隠し』と『ハリー・ポッターと賢者の石』、本作後(2016年)の『君の名は。』の4本のみである。公開の翌年に200億円を突破した『ハリー・ポッターと賢者の石』以来、12年ぶりの記録。

 日本では片指に収まるほどの作品が、本国では人間に数えられない順位となるのは何故だろうか。このような日本のブームは異様だといえるだろう。そこで私は、もう1つの根拠を加えて回答をしたい。

 

ストームライダーは何故クローズしたか?

話は東京ディズニーシーに移る。2016年、ポートディスカバリーの中心施設であった気象コントロールセンターを内包するアトラクションのストームライダーがクローズした。このクローズには様々な理由が囁かれるが、有力なのは東京ディズニーシーの方向転換にあるという説だ。

2008年にリリースされ、2011年にオープンしたタートルトーク、2012年にオープンしたトイ・ストーリー・マニア!とピクサー映画をテーマにし、キャラクターを前面に押し出したアトラクションがオープンするが、これはキャラクターの数を絞って大人ディズニーのテーマを展開してきた東京ディズニーシーとしては異例のことだ。その延長に、ニモ&フレンズ・シーライダーがオープンするのである。

 

「アナ雪」「ニモ」=キャラクターが魅力的

こうした日本でのアナ雪の異様なブーム、そしてストームライダーが忌避されシーライダーへと鞍替えされる理由に、私は「日本におけるキャラクター商売の強み」を見出す。

アナと雪の女王では、Let It Go ~ありのままでを初めとして楽曲が高い評価を受けた。無論それは万国共通としても、日本では特にその影響が顕著だったのではないかと予想した。シーライダーでは、ニモやドリーといったキャラクターがメインとなり、物語に置く重要度は軽く抑えた。

この現象を私は日本におけるエンタメの「見る」化とし、過去の記事で紹介した。さらに『ディズニーランドの社会学 脱ディズニー化するTDR』において著者で関東学院大学文学部教授の新井克弥氏もキャラクターの萌え要素化、ミッキーのディズニーブランドとしての印籠化を危惧している。

tamifuru-d777.hatenablog.com

tamifuru-d777.hatenablog.com

このように、日本ではキャラクターというものがエンタメにおける評価ポイントの大きな割合を占めるのだ。

 

トイストーリー4賛否両論の真実

これで、トイストーリー4のラストが賛否両論である理由ははっきりした。それは「ウッディの自由化」への賛辞よりも「ウッディとバズという名コンビの崩壊」に重きがおかれるからであり、その反対の現象がアメリカでは起こっているということなのだ。日本が保守的だとか、トイストーリー4がアメリカでの潮流にあっていたという意見も理解できるが、実写映画『アラジン』はほぼ同じテーマを上手く調理していたことから、十分な根拠とはなりえないだろう。

 

おわりに

いかがだっただろうか。久しぶりに文章書くと慣れないものである(いつもの半分くらいしか書いてない)。是非みなさんのトイストーリー4意見も聞きたいものである。あなたなら、ボー・ピープについていく道を選ぶだろうか?それとも、バズや彼の仲間との日常に戻るだろうか?

*1:そもそもこのストーリーはトイストーリー3以前から構想があったものの、ジョンラセター監督の降板、脚本コンビの降板が相次ぎ、新体制は脚本の四分の三を書き換えたと言われている。

【メモ】トイストーリーシリーズ3作品感想

トイストーリー

原点にして頂点。映像がどれだけ簡素でも、不変の真理がそこにある。ウッディの長引く嫉妬、バズ・ライトイヤーが自分がおもちゃだと悟る場面、ウッディが羨ましいよ告白するシーンをはじめ、共感シーンが盛りだくさん。

90分ほどの詰め込んだ構成の中で工夫されたのは「アンディの描写をしすぎない」ことだろうと察される。アンディの描写が少ない理由は勿論時間もあるだろうが、自分の過去と繋ぎ合わせて共感しやすいようにであろうか。

こうすることで生まれたトイストーリーシリーズの素地は「おもちゃ界と人間界の二重世界で、それぞれに感情移入対象がいる」ことだ。これにより、ストーリーが短くても、絶大な信頼と人気を手繰り寄せたのであろう。

すべてがストレンジ、幻の旅、そして君は友達!美しく素晴らしい音楽は明確なテーマと痛快な歌詞でハートを掴む。

これぞ、ピクサーの至高作。

 

トイストーリー2

個人的に、トイストーリー1、2、3と並べると一番手に取らないであろう作品。だが、評価すべきところは沢山ある。「おもちゃはあそぶもの」というメッセージは、コレクターズアイテムとして埋没することに反対しているが、これにはオタク涙目であろう(たみふるは完全にディズニーグッズコレクターとなってしまっているからもうだめ)。

ホエンシーラブドミーの曲や、ウッディのラウンドアップなど、新曲が彩る全く新しい世界にも没頭しやすい。

バズ・ライトイヤーの新キャラクター(?)登場によって、前作からの友情がはっきり可視化されたのも大きい。バズの意識が完全に変わったというのが見てとれる。

まあ個人的に苦手だったから誰か考察してくれ(クソ)。好きな人は好きなんだろうよ。

 

トイストーリー3

全作品の中で最も完成度の高いストーリー。完成されたトイストーリーブランドを使って何をやるかと言われて「そこまでやるか!」と衝撃を与えつつ、おもちゃは人の前で動けないルールがもはやただの「だるまさんがころんだ」になってきた頃(ディスってない)。

まず、ストーリー。ウッディたちに対峙するという意味での悪役はあれども、決して客観視すれば悪役とは言えない。彼のこの微妙な立ち位置は妙に共感しやすく、ストーリーとしては勧善懲悪が成立するので上手い描き方。ミッションも、悲劇も、コメディも何もかもすんなり受け入れられるサニーサイド保育園のシステムも面白い。アイデンティティである多階層の感情移入構造もウッディ、ロッツォ、アンディと構えてしっかり発揮された。

加えて音楽、スペイン語モードのバズ・ライトイヤージェシーによる情熱的なきみはともだちは最高のアレンジ。ぼくらはひとつも新曲として素晴らしい。シーン毎の使い方も上手かった。

キャラクター。サニーサイドのロッツォはじめ、多くのおもちゃに持ち主がいて、彼ら自身のトイストーリーがある。あのなかのどれかが自分のおもちゃかもと想像するだけで、すべてのシーンが感動シーンになる。バズ・ライトイヤーの表現も3作目としては流石に応えた。

シーン。サニーサイドのギャップの描き方が恐ろしいほどに気持ち悪い。造詣が変わらずとも、保育園の雰囲気や天気でキャラクターの印象を次々変えていくのがとても見事。あんな遊び方はないぜ。ラストシーンは顔の表現が凄まじく、CGに未だかつてないほど人間味(おもちゃみ?)を感じた瞬間である。エンディングのダンスもナイス。うん。

そして、1〜3の流れが「アンディ3部作」として完結。個人的にここで陥った現象は、「3が1番好きだけど、1がなかったらここまで感動しないだろう」というジレンマである。このあたりが、トイストーリーがシリーズで愛された理由というか、集大成という感じがする。